数学・物理 入門 微分方程式と力学系

紙飛行機、凧、鳥などの飛行の原理

トビウオの飛行

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マグロやシイラなどの補食動物から逃れるため,海面 付近で,最大飛距離は 400m,飛行速度は 55km/h にもお よぶ飛行能力を発揮する。

「生物の飛行 その精緻なメカニズムを探る」東昭(講談社ブルーバックス)によれば、トビウオの最大揚抗比(maxL/D)は約25だそうで、滑空性能はよい。

トビウオの飛行の研究によれば、

「実際のトビウオは地面効果を利用し滑空する際に,胸鰭と腹鰭の両者を使うことで,その能力を向上させている」という。
自然界の生き物は生来的に地面効果を会得している。海鳥やトビウオは水面効果を利用して海面上を滑空する。
トビウオは胸ビレに揚力を受けて、海面上2~6メートルの高さをグライダーのように、 秒速10~20メートルでと滑空する。飛距離は、300mにも及び、そのスピードは魚船より速く、時速約60キロとい。

地面効果(じめんこうか)とは、翼形状を持つ物体が地面付近を移動する際、翼と地面の間の空気流の変化に影響を受ける現象である。”ground effect”(グラウンド・エフェクト)とよばれる。水面近くを飛行する場合、翼が受ける揚力(上向きの力)が大きくなる現象やボディー下面を適切な形状にすると負圧が発生し、ダウンフォース(下向きの力)が得られる現象である。

パーソナルコンピュータなどに搭載されているハードディスクドライブに利用されている。起動すると高速回転するディスク(プラッタ)の表面に境界層が生じ、これが磁気ヘッドに対し強い気流となり磁気ヘッドを浮上させる。ヘッドを境界層の中に維持する必要から、プラッタとヘッドの間隔は10ナノメートル(1ミリメートルの10万分の1)という僅かな高さとなり、地面効果は磁気ヘッドがディスク表面へ接触することの抑制(すなわち浮上の維持)に寄与している。

トビウオの尾ビレは下の方が長い。尾ビレを水中に差し込んで、激しく左右に振ると推進力が生じるので、必ずしも、上空に浮き上がらずに、滑走できる。
飛びながら下に「しいら」などが見えれば旋 回もしますし,エネルギーが無くなって失速し そうになると尾びれの一部だけ水につけて再び 加速するというようなこともするようです。飛行の効率からすれば地面効果のあるところ を飛べば良いと思うのですが,実際にはその少 し上を飛んでいます。これはあまり水面すれす れに飛んでいると,天敵が水中からジャンプし て襲ってくる危険があるということではないか とのこと

参考: http://www.japa.or.jp/learning/lecture/soukai1.pdf

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