就職活動の面接会社数と内定率:就職内定確率

最近の不況下で、就職活動は厳しい状況が続いている。
これまでのトレンドから、大学の平均的な就職状況をまとめてみる。
就職希望者は、会社にエントリーし、会社説明会に参加し、書類選考を経て、面接を受けることになる。
内定を得るまでに、何回会社面接を受けないと、内定が貰えないのでしょうか。実態を調べて、内定の確率計算を行ってみた。
幸い、2009年6月に、レジェンダ・コーポレーションがインターネット・アンケート調査を行っていました。
これによれば、2010年度入社の学生は、11.3回面接に参加して、平均1.04社の内定を得ている。また、1年前の2009年度入社の場合は 11.5回面接に参加して、平均1.57社の内定であり、大幅に内定成功確率が低下したことが認められる。
就職活動の実態
1.2010年の1社面接時の成功確率は9%であり、2009年は14%である。
2.1社の面接に至るまでの、エントリー数は5社、説明会参加数は2社である。
3.このことから、20社の面接を行う場合、100社エントリーし、40社の説明会に参加する必要があり、時間的にも労力的にも限界に近いと考えられる。

このデータを用いて、面接社数を増やしていけば、内定確率がどの程度になるか評価できる。
得られた知見
1.20010年度は成功確率が9%に低下したため、20社面接出来た人でも、その15%が1社も内定が得られないことになる。これは、昨年度の10月の就職内定率の実態をよく説明している。
2.面接会社数を増やすと、内定率は高まるが10社面接して、約6割の人が1社以上内定をもらえる状況である。成功確率を高める対策と情報収集が必須であろう。
3.面接会社数を5社、10社、15社とした場合の、20010年度入社の平均内定会社数は、0.46社、0.92社、1.38社である。ちなみに、2009年度は0.68社、1.36社、2.03社であった。
必要な対応
1社で内定を得られる確率が、10%を下回る昨年度の就職活動状況が続いている。
20社以上の面接を行う覚悟が必要になってきたが、限界に近い。そこで、成功確率を高めるために、人気度や採用予定数などもヒアリングして、成功確率の高い会社を選ぶ必要性が高まっている。
また、社会的には、事前に、エントリー数に対する面接比率や、面接後の内定率など参考になる情報の公開が求められるであろう。
就職内定確率の計算結果

面接会社数と平均内定社数

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1社以上の内定を得られる確率と面接会社数

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2010年度入社した方の内定確率を面接会社数に応じて示す。

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この計算では、面接に参加した学生が、内定を得る確率をpとして、ベルヌーイ過程と考える。
すなわち、一回の試行(面接)の成功確率pが一定で個々の試行が独立と仮定している。
詳細は、就職内定確率の確率計算を参考のこと。