ルーカスの資産価格モデルとは

消費CAPMと同様な考え方で、ルーカスは、消費者の効用最大化行動から住宅資産価格の決定式を導いた。

一言でいえば、資産価格は将来の実質帰属家賃の現在割引価値として表わされることになる。 このことを不偏化すれば、任意の財サービスを提供する企業の資産価値もまたその生み出すサービスの将来収益の現在価値で評価してよいということになる。

  • 将来の消費需要に基づく収入によって価値がきまる。

資産価格モデル

消費者は,労働からの収入Yと住宅保有から得られる住宅サービスを毎期受け取る。 消費者の効用は、住宅サービス以外の消費Cと住宅サービスの消費hによって決まるとする。

u(ct,ht) 消費者の効用関数

また、消費者は実質市場金利rでお金を借り入れることができるとする。

このモデルでは、消費者の生産と消費活動をカバーしているので、一般均衡の枠組みで資産価格の決定を論じることができる。

消費者はバランスシートの制約の下で、将来にわたる効用の割引現在価値を最大にするように行動すると仮定する。 将来の効用の割引率は時間選好率ρに等しい。

効用の割引現在価値=Σ βu(ct,ht) t=0,...,∞
β=1/(1+ρ)
富の増加=Wt+1-Wt=yt-ct-rtBt + (pt+1-Pt)Ht
富   =Wt=ptHt-Bt
Btはt期の借入額、Htは住宅資産量、ptは住宅価格

効用の最大化から、最適化条件であるオイラー方程式を下記のように導出できる。

Uc(ct,ht)=Et{(1+rt+1)Uc(ct+1,ht+1)}(1+ρ)

上記のオイラー方程式において、将来の消費が低下し、その結果その限界効用が高まる場合には、現在の消費の限界効用は所与であるので、時間選好率が一定であるならば、実質市場利子率は低下することになる。一方、高齢化が進展し時間選好率が高まる場合にはその分だけ実質金利低下は減殺されることになる。

最適条件から、住宅価格は、将来の実質家賃(=住宅サービスの限界効用を現在の消費の限界効用で割った値)の割引現在価値で表わすことができる。

Pt= Σ R(t,0)[δUh(Ct+1,ht+1)/Uc(Ct,ht)] Σはt=sから∞の合計
R(t,s)=1/Π(1+rt) Πはt=sから∞の累乗

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Last-modified: 2010-08-27 (金) 11:11:00 (3364d)