馬車、騎馬戦、馬具

December 2019 編集されました カテゴリ: 一般/歴史書

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  • December 2019 編集されました
    馬具出土古墳全国統計(20基以上の県と主要共伴出土品)(日本古墳大辞典より筆者作成)
    出典
    http://552525.cocolog-nifty.com/blog/2011/08/post-eb05.html

    群馬県27基(埴輪18・鉄刀13・金環4・銅鏡7・須恵器8)千葉県20基(埴輪7・鉄刀20・金環8・銅鏡4・須恵器12)長野県15基(埴輪2・鉄刀10・金環8・銅鏡6・須恵器8)奈良県24基(埴輪8・鉄刀16・金環9・銅鏡7・須恵器18)大阪府31基(埴輪12・鉄刀20・金環4・銅鏡10・須恵器15)福岡県29基(埴輪8・鉄刀15・金環8・銅鏡7・須恵器22) 長野県は20基以下だが比較のため記入した。 さて馬具出土古墳は全国で394基、円墳は187基、前方後円墳132基で、馬具は馬具出土全古墳の半数弱が円墳から出土している。だが馬具は古墳の主力ではない点も考慮する必要がある。

     文化勢力者にとっては領地の拡大とか勢力誇示とか戦闘を勝ち抜くための手段として馬の活用は欠かせない。馬を疾駆したスピード戦で戦闘の勝敗が決まってしまう。だから勢力者にとって馬の活用は重要な問題だ。

     馬具と共伴出土品を見ると須恵器が最も高く66%、他は金環・埴輪・銅鏡など30%台で並び、鉄刀は90%台だが鉄剣は13%台で後は珍しい出土品が多い。ここで問題は金環と馬具の共伴出土率が全国は30%程度だが、信州の穂高有明地域の金環と馬具の共伴率は90%で、金環と馬具の共伴率の高さは、金環と馬具を持った勢力文化が穂高地域にあったと推定できる。この金環・馬具文化勢力については後程解明することとして、馬具出土古墳が東日本の群馬・千葉と畿内の大阪・奈良そして北九州の福岡に集中出土している。

     その上この統計では大阪に次いで北九州は第2位の馬具の出土になる。さらに原種の木曽馬がいる信州では古墳から馬具の出土はたった15基しかない。と云うことは江波氏の説のように「福岡県に馬の文化は渡来し全国に広まった?」と云う結果になってしまいそうだ。だが今まで信州松本の古墳を調べた限りでは、松本・安曇野の穂高の古墳出土の馬具の合計をしただけでも20基は超える。信州で最多の飯田地域はさらに50基は出土している。長野地域など合わせれば100基くらいは超えるはずだ。統計資料の古墳大辞典は主要古墳しか載せていないことから真の統計にはならないと思い、長野県史・資料編から長野県の馬具の出土古墳の統計を取った
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